Yasuhabitat

ー自分に還るための場所ー

上級者の谷間でもがく

ふと目にした東京都池袋にある英会話教室のHPに掲載されていたこちらの記事を読んで、ずっと抱えていたモヤモヤがすっきり。その記事によると英語学習には、初級者の森、中級者の丘、上級者の谷という壁がそれぞれあるのだとか。

 

それでこれが「上級者の谷」の内容:

TOEICで900位からこのエリアです。多くの洋画が字幕なしで楽しめるし、海外のネットの英語も大体読めます。仕事では普通にネイティブと英語で会話して、時には通訳も任されます。日本で英語を学ぶ人の5%位の人だけがたどり着ける場所でしょう。ここまで来ると英語のわからない方から見ると、英語ペラペラです。

 

しかし本人から見ると、益々自分の英語力のなさを嘆くこととなります。中級者であれば、「英語上手ですね」と言ってくれたネイティブも、遠慮なくナチュラルスピード&スラングで普通に話しかけてきて、聞き取るのが大変になります。要求される英語力が中級者の頃とは段違いに高く求められます。こまかなニュアンスを表現したくても、上手く言えなくて自分の英語にイライラしたりします。

 

(中略)

 

英語を話していても楽しくなく、ひたすら自分とネイティブとの隙間を埋める作業が続きます。一つの谷を渡るとまた次の谷がやってきます。そしてその谷は終わりなく続くのです。中級者の丘は、アップダウンが激しく自分が成長しているかが分からず悩むのですが、上級者の谷ではいくら谷をわたってもネイティブの世界に辿りつけないことに悩みます。必要な勉強量は実は初心者、中級者の頃より逆に増えます。例えば、初心者が必要な英単語は約3000語(高卒レベル)、中級者は約8000語(TOEIC満点レベル)ですが、ネイティブの語彙力は大卒で大体25000語と言われていますので、この英単語の隙間だけでも2万語弱を埋めなければなりません。それでも英単語はやるべきことがはっきりしているだけ実はマシです。句動詞や口語表現(言い回し)などは学習が極めて大変で、どう勉強したら良いかすらわかりません。上級英文法はそれほどないのでまだ楽とは言え、「ロイヤル英文法(約800ページ)」程度の理解は必須です。このように勉強量が逆に一気に増えるのです。しかし働きながらこの勉強時間を確保するのは非常に困難です。勉強時間がないことに悩むのはどのレベルでもおなじですが、実は最も切実に悩むのは上級者なのです。

引用元:英語学習者のたどる道

(初級者の森と中級者の丘についても、こちらのサイトに詳しく書かれているので是非読んでみてください。)

 

あ、できなくって当然なんだね。なんだかとっても安心した。

 

私は交換留学のお陰もあって高校生までは英語が得意だった。県の英語のコンテストや全国模試で表彰されたこともある。でも、全部の授業が英語で行われる大学へ進学してからは、それまで自分を守ってくれた英語がいきなり自分を苦しめるものとなった。

 

高校時代までは「ネイティブじゃない」という言い訳が通用する世界だった。でも、大学はネイティブであろうとなかろうと同じ条件で戦わなければならなかったから。

 

今思えば同じ土俵に立てるようになったこと自体も「成長」な訳だけれど。当時は本当に苦しかった。それまで「できなかったこと」が「できるようになった」という経験はしてきていたけれど、「できていたこと」が「できなくなった(ように感じた)」のは初めただったからどうしたら良いのか分からなかった。お年寄りが年齢を重ねるにつれて身体機能が衰えるときってこんな気持ちなのかなって怖くなった。

 

そして一旦はネイティブレベルの英語力が求められる世界から身を引いた。数年のブランク期間を経て再度英語圏の大学院への進学を考えるようになり、再度自分の英語力と向き合わざるを得なくなった(結局、英語以外の理由で大学院へは行かないことになったのだが)。

 

その当時、よく言われたことがある。「なんでネイティブのようになりたいの?」と。完璧主義傾向があり、「できないならやらない」モードだった私には必要な問いかけだったのかもしれない。そのお陰で、間違えることに対する嫌悪感が和らいだから。

 

そして英語をやり直す中で、実はネイティブを目指すのはやめようって思ったこともある。先ほどの問いを何度も自分に問いかける中で、私にとって英語は周りから認めてもらう為の手段だったのかもしれないって気づいたから。承認欲求を満たしたかっただけなのかもって思ったから。

 

でも、やっぱりネイティブのようになりたい。日本語のように英語を操りたい。ちなみに日本語も磨きたい。そこに承認欲求がないことは完全に否定できないけれど、それ以上に強い自己表現欲求。こっち(ベルリン)の友人が、普段ドイツ語では伝えきれないことがいっぱいあるから、日本人を見つけるとついたくさん話し過ぎてしまうと言っていた。私も同じように、これまでずっと表現することを避けてきた反動なのかな?

 

その表現欲求を満たしたくて、4月から映像翻訳の勉強と英文校正(添削)の仕事を始めた。

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この先、ネイティブレベルに到達できるかは分からない。でも徹底的に谷間でもがく過程を楽しもうって思ってる。